土佐和紙ができるまで
楮を育てる→楮蒸しと皮はぎ→原料をつくる→紙を漉く

楮蒸し
12月の終わりから1月頃、刈り取って束にした楮を蒸し上げます。
夜明け前からはじまるこの仕事は、2〜3時間かけて蒸しては取り出す作業を1日数回繰り返すそうです。
(上段)甑をあげたところ。蒸気があふれだします。
(下段)蒸し上がった楮はすぐにブルーシートで包み保温します。

蒸し上がった楮は、温かいうちにバナナの皮を剥ぐようにしてツルリと剥きます。
これも簡単そうに見えて難しい。結構ツルッとむけない楮があるんです。

楮蒸しのお楽しみは、なんといっても蒸し芋。
甑で一緒に楮と蒸してしまうのですが、なんともいえぬ甘みとホクホク感が!!!
ハマります。
へぐり
「楮の皮はぎ」とは、要は樹木から樹皮をはがすまでの作業。
樹皮は黒い皮がまだ付いているので、このままじゃあ白い紙は漉けません。
そこで、楮の表皮の黒皮を専用の「へぐり包丁」で削って白皮にします。
なかなか地道で大変な作業で、人手が全く足りていないのが現状といいます。
原料の楮栽培と同様に「へぐり」をやる方も高齢化しており、
きれいな和紙をつくるための「根幹」が揺らいでいるのです。
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